戦国IXA放浪記

戦国IXAあれこれ

親父が逝った話

 

 

今回全くIXAに関係ない話だ。

だからスキップ推奨だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日早めに就寝していると電話が鳴った。

おふくろからだっだ。

親父が逝ったらしい。

 

 

 

 

 

はっきり言うとダメな親父だった。

 

 

 

 

 

昔から仕事が長続きせず転々。

40歳くらいから仕事しなくなり、ずっと家でゴロゴロ。

 

酒が好きで毎日晩酌。

仕事しなくなってからは隠れて昼間から飲むようになった。

 

実家は昔からの旧家でそれなりに蓄えもあった。

親父はそれを全部使いきった。

それでも足りず土地を売ってしまう程。

 

生活するためにおふくろが仕事するようになった。

その給料は親父の酒とたばこに消えてった。

 

 

 

 

年が増すほど酒癖が悪くなっていった。

 

 

 

 

ある時、兄の友達が遊びに来てた。

酔っぱらってなぜかその友達の車をボコボコになるまで蹴とばした。

もちろん兄はぶち切れて親父を病院送りだ。

 

そこから兄は実家と疎遠になった。

 

 

もう一人姉がいる。

結婚式での話だ。

ベロベロに酔っぱらった親父が結婚式で粗相をした。

姉は式場で顔真っ赤にして泣いた。

 

そこから姉は実家とは疎遠だ。

 

 

 

 

親父が50歳過ぎくらいから、より一層酒癖が悪くなった。

酔っぱらうとトイレも間に合わなくなり、家の中で粗相してしまう。

酔ってタバコ吸って小火なんてこともあった。

完全なアル中だった。

 

 

 

 

 

 

もう酒禁止。

 

 

 

 

 

 

本人も反省してそう決めた。

 

 

 

 

 

でも結局辞められなかった。

隠れて部屋で飲むようになった。

 

おふくろはずっと知ってた。

でも言えなかったらしい。

 

簡単に酔えるようにとストロング酎ハイ飲むようになった。

さらに悪化した。

 

2年前たまたま実家に帰省した時、朝親父が起きてこなかった。

「どうせ二日酔いでしょ?お昼になれば起きてくるよ」とおふくろ。

昼になっても起きてこなくて、部屋に行った。

様子がおかしい。

 

救急車呼んで付き添いで病院へ。

 

脳梗塞だった。

酒飲みすぎると体の水分が少なくなって、血が濃くなるらしい。

だから血管が詰まりやすくなるとか。

 

 

 

 

そこから親父は寝たきりだ。

意思疎通もほとんどできなくなった。

1か月くらい入院して、その後おふくろが実家で看病するらしい。

 

施設入れたら?

おふくろは顔を立てには振らなかった。

最後まで看取りたいと。

 

実家には90歳過ぎのじいさんも居る。

おふくろが面倒みてた。

これからは2人だ。

大丈夫か?

 

 

 

介護したことない人からしたら介護は大変だ。

おふくろも気を張って気丈に頑張ってた。

デイサービスを利用したりとか、じいさんをショートステイで施設行ってもらったりして。

 

でも1年前。

おふくろが体調を崩した。

ほらみろ、言わんこっちゃない。

 

だからじいさんを施設に入れたいと相談があった。

じいさんはボケもせず意識もはっきりしていて、自分でトイレやご飯は問題なし。

施設入れるなら親父じゃないの?

 

でもどちらか一人は看病したい。

それならお父さんを看病したいと。

 

じいさんは施設は嫌らしい。

自分は昔からじいちゃんっ子だったので、自分が説得した。

じいさんは渋々納得してくれた。

 

 

 

 

親父は相変わらず意思疎通できたりできなかったり。

皮肉なことに「酒飲むか?」と聞くと必ず笑顔で反応するらしい。

 

今年に入り体が急激にやせ細っていった。

「お父さん、年内越せないかも・・・」

8月頃の話だ。

 

今週末に今月中かもしれないと言われていた。

 

 

 

 

最後は大きく息を吐いて逝ったらしい。

 

 

 

 

自分の身を削って看取ってくれたおふくろに感謝だ。

 

知っているよ。

禁酒の時もこっそり1杯だけ飲ませてあげたてこと。

おふくろが仕事しなくていいよと毎月仕送りしてるお金から、こっそりタバコと酒を買ってあげてたこと。

親父悪いことしても粗相しても、こっそり処理してたこと。

 

そこまでして親父を見捨てず、最後まで看取ってくれたこと、本当に感謝!

これから先は自分の人生を楽しんでほしい。

 

 

親父

残念ながら偉大な父と呼べる存在ではなかったけど、親父がいなければ自分も生まれてなかった訳で、依存という面では自分も一緒かなとか思ったり思ってなかったり。

向こうでは誰も怒らないだろうから、ゆっくり飲んでくれ。

 

 

たまには夢の中でもいいから会いに来いよな。

 

 

 

そんな話。